物語の種の置き場
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風の吹く星


風が吹く その光景は 美しくて


なびく髪 膨らむスカート 波打つ樹々


空を渡る雲 きらめく星々


その先へと 歩いて行ける気がする


ありもしない答えを 探し続け


何を問うていたかは 忘れてしまった


風が吹き 巻かれるままに


その先へと 歩いて行ける気がした


辿り着いた場所に 待つものがなくても


生きてきた足跡は 残り





 

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11番目の月

海を渡るあなたは

どんな入り日を見ているのだろう。

此処はなにも変わらない

いつもと同じように街灯が点り始め

街は夜を迎える。

あなたが向かう海の向こうには

どんな世界が広がっているのだろう。

此処はなにも変わらない

いつもと同じように人々が行き交い

街は頁をめくる。

物語を構成する一文字となって

わたしは此処から動けないままに

めくられた頁のように

あなたの記憶の奥へと埋もれて行くのだろう。


 

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星の呼吸

目を覚ますと

星の呼吸を忘れてしまうようで。

自転の速度をみつめてみる朝。

深く息を吸い込み

冷たくなってきた空気を胸に染ませる。

太陽の光の暖かさにしばし包まれ

夏には嫌ったあなたに感謝する。

人はとても勝手だね。

星を着せ替えようとしているみたい

都合よく。

街時間の早送りに

思考も瞳のスクリーンも

追いつかない昼。

息が切れてしまうよ。

夕暮れを待って

ため息する。

すべてをスローにして眺めると

とても美しい

地上のニセモノの星明かりさえも。

星の呼吸に命を合せてみる夜。

眠りの中へと。






 

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三日月のあった場所

ウェブに世界を思い描く

心地よい音楽を添え 詩を綴り

電子の海を想像した

宇宙のような ニューロンのような

現実とはなんだろう

それすら想像に帰するようで

小さなサイトは糸が切れ

私の手を離れた

今もどこかで漂うように思う

アーカイブを辿ると

想像のようで もうひとつの現実

ありふれた言葉 でも

組み合わせれば 心の現れ

電子の海に 時を超えて漂うように




 

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なみだ

 

どうして なみだが

 

どうして とまらないのだろう

 

まとまらない きもち

 

ぺんもとれずに

 

つくえをはなれれば

 

わすれてしまう

 

どうして ないているの

 

かなしかったり

 

くやしかったり

 

さびしかったり

 

きっと こぼれてこぼれて

 

からっぽになるまで

 

とまらなのか なみだ

 

ぺんもとれずに

 

おもいをのこしたくないように

 

ただ あふれてあふれて

 

からっぽになるまで






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〜 short interval of silence 〜


「still life」


ガラスの中に映る景色が


とても美しい


音もなく凍りついたように


とても澄んでいる






「秋の途上」


窓を閉めると まだ 熱がこもる


足先や 手指に触れる リネンの


ひんやりした柔らかさは心地よく






「the age of the moon 28.55」


この雲に 遮られた向こう


針のように細い月があるのだろう


生まれ変わるために






「砂の粒子」


思い出にならなかった想いを


サラサラと零して 忘れたい


心の隙間から さよならと


そうして なんにもないを


楽しめるかな しばらくの間は


そして何かを また みつけて






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短詩集 - trackbacks(0)
All Flesh


闇に溶込むと


自分の姿さえ境界線を失う


ましてや傍らの君は


ほんとうに存在するの


でも触れれば形は温もり


この柔らかな物体の中に


生きとし生ける私たち


鬩ぎあいながらも


人の目はなぜ 空を青と捉えたのでしょう


海はなぜ 空をさらに深く写すのでしょう


闇には色はなく


透明なのに何も見えない


でも形をなぞれば存在し


そこには想う心が育まれ


彼らの目にも空は青く映る






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indoors


空調の効いた部屋


壁は白くて 空は四角い


四角い枠の向こうで


夏の音と秋の音が交代する


風の囁きは閉ざされ届かないけど


木々が揺れている 雲が流れる


瞳の中に落とし込まれる風景


季節を覚える身体は心より正直で


踏み出す日を待ち遠しく


踏み出す日を待ち遠しく





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saturation

思考の波は


また自然回帰してゆく


創作物の飽和するたいくつ


同じ顔に見えて区別がつかない


需要と供給の崩れるバランス


目的と本能のすれ違い


生きる場所を失いそうだ


惑星(ほし)にしがみついても


社会という油膜に呼吸を奪われ


蒼い空 揺れる緑 白い雲


鮮やかな花 透明の風


ただ自然回帰してゆく


ただその中にありたい






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理知


目に映るものが全てでないことを。


忘れないでいてください。


綴られる言葉の行間に沈む想いのように。


限られた時間の中で人は何のために在るのだろう。


時代が変わっても心は繰り返し。


街の中を歩く時も列車に揺れる時も想いは溢れ。


ウインドウに映る自分にふと目を止める。


だけど心は映っていない。


でもこの星はあらゆる想いに包まれている。


行き交う人々のどこかに潜む人々の。


想いがたとえば粒子となるのなら。


そこに次の時代が現れるのではないだろうか。


小さな星ビー玉みたい。


指につまんで陽に透かしてみる。


想いが詰まっている青い輝きとなって。


限られた時間の中に人は何のために在るのだろう。


忘れないでいてください。


目に映るものが全てでないことを。






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